親が離婚した後に子供の特徴や性格はどうなる|トラウマを残さないために

  • 親が離婚したら子供への心身への影響が心配・・・
  • 親が離婚したら子供にトラウマが残り、性格に影響がでるのでは?

親が離婚したとなると子供の特徴や性格はどうなるのでしょう。

トラウマなど悪いことばかり頭によぎりますが、実際は良い特徴と悪い特徴が混在しています。

この記事では、離婚が与える子どもへの影響を心配している方向けに、親が離婚すると子供の特徴や性格はどうなるのか、恋愛に対する考えはどうなるか、またそれらの対処法を解説します。

親が離婚した!子供に与える性格はどうなる?特徴と対処法

親の離婚によるトラウマは下記のような特徴が出る傾向があります。トラウマチェックとしても、子供のへの影響チェックしてみましょう。

① 承認欲求が強くなり恋愛・友人依存になる傾向

離婚した後の子どもの心理状態は不安定になります。具体的には、以下のような傾向が見られるでしょう。

・ひとり親になり精神的に不安を感じる
・安心感を埋めるため、異性・友人との関係を大事にする
・放棄されるの恐れるようになる
・友人関係・恋愛関係に依存する

離婚したときの子どもの年齢にもよりますが、子どもが思春期である場合などは、上記のような傾向を見せることが多く、子どもの変化に注意してあげる必要があります。

愛情不足、コミュニケーション不足とならないよう、子どもとの会話を大切にし甘えさせてあげるようにしてください。

② 不登校、非行など素行が悪くなる可能性も

離婚した後、ひとり親の家庭では、子どもたちに不自由させないように、親が以前よりも外で働く時間が増える傾向にあります。

そのため毎日が忙しく、子どもの行動などすべてにおいて目が行き届かないことも多くあります。その場合は、目を離した隙に子どもが非行に走ってしまうこともあるようです。

・友人との喧嘩が増える
・学校の呼び出しが増える
・非行・犯罪に走り警察から連絡がくる
・悪態を吐くことが多くなる

離婚したあとの子どもたちは孤独を感じやすいといわれています。孤独や不安をできるだけ感じさせないようにするためにも、上記のような問題行動が増えても頭ごなしに叱らないようにしましょう。

なぜ彼らがそのような行動をとったのか、時間をかけて理由を聞いてあげることが大切です。

③ 自己肯定感の低下/罪悪感

親が離婚をすると子どもは、親ではなく自分を責めてしまいます。具体的には以下のような感情です。

・親が離婚したのは自分が悪い子だったから
・もっと自分が両親のために何かできたのではないか
・我儘を言いすぎたのかもしれない

子どもにとって、親の離婚は人生の中で大きな出来事であることに変わりありません。

このとき、親を攻めるのは容易に理解できますが、実際は自分自身を責めてしまいます。甘えたい感情をおさえ、自分が悪いと思い込めば両親を責めずに済むためです。

そのため、離婚後は、子供達の表情などに気を配るようにしましょう。いつもより暗い表情が増えた・無駄に明るいなどの傾向は、自分を抑えている可能性があります。

「あなたは何も悪くない」と言い聞かせてあげましょう。

④ 環境の変化で頑張りすぎる

親が離婚した後、周囲に変化が訪れます。具体的には以下のような変化です。

・親が仕事で出かけている時間が増える
・苗字がかわる
・転校しなければいけない
・友人関係がかわる
・アルバイトや家事の時間が増える

親がすぐそばにいない状況が増え、子どもの中には自立心が芽生えます。

「自分でなんとかしなければ」と考えるのは決して悪いことではありません。しかし、親を助けようとするあまり親にとって「良い子」を目指し頑張りすぎてしまう傾向の子がいます。

親に迷惑をかけまいと必死で努力して成績をあげようとしますが、これが本人にとって負担になることもあるため、無理せず「自分らしくいていい」ということを伝えてあげましょう。

⑤親との関係

離婚は、夫婦関係だけでなく、親との関係にも大きな影響を及ぼす可能性があります。

離婚後、親はどちらの子供の味方につくべきか判断に困ることがあります。娘または息子のどちらかに偏った対応をすれば、もう一方との関係が悪化してしまうかもしれません。

離婚は親子関係の歪みを招き、これまでのコミュニケーションや信頼関係に大きな影響を及ぼす可能性があるのです。親子間で離婚観が異なれば異なるほど、この問題は深刻化しがちです。

⑥感情面

親への失望や裏切られた思いから、怒りの感情に駆られる子供もいます。なぜ離婚してしまったのか、何が原因なのかを問いただし、親に対する反発を示すこともあるでしょう。

このように、親の離婚は子供の感情をゆさぶり、心の安定を奪ってしまいます。悲しみ、不安、怒りといった負の感情が高まれば、子供の精神的・心理的発達に悪影響を及ぼす恐れもあります。

感情のコントロールができない年齢の子供にとっては特に、両親の愛情と寄り添いが欠かせません。

離婚が子どもにプラスの影響を与える2つの理由

親が離婚した子どもの話をしてきましたが、離婚は悪いことばかりではありません。

子どもにプラスの影響を与える場合もあります。その理由を見ていきましょう。

① DVなど悪い環境から子どもを遠ざけられる

「夫がDVをする、モラハラをする」など身体的・精神的暴力に悩まされ、離婚を検討している方は多いといわれています。

DVなどの暴力はなかったとしても、毎日のように喧嘩しているという夫婦、ほとんど口をきかない夫婦もいらっしゃるでしょう。

「子どもが成人するまでは…」と日々の生活に耐えている方もいますが、これが子どもにとって悪影響やトラウマを与える場合もあります。

毎日のように暴力や罵声が浴びせられるような家庭で育つと、たとえ子どもに身体的・精神的暴力が向かなかったとしても以下のような影響を与えるのです。

・親の暴力を見る→簡単に人に手を上げてしまう
・口喧嘩を見る→人に悪口を言ってしまいやすい
・無口な夫婦→将来的な結婚像・恋愛関係が思い浮かべられない

上記はあくまでも傾向ですが、仲の悪い夫婦の間で育つ子どもへの影響やトラウマは必ずあります。

「子どものために離婚しない」選択が、かえって子供に負担になっていることも多いのです。離婚することでこれらの状況から、遠ざけられることは大きなメリットです。

② 家庭の雰囲気が今より明るくなる

親が離婚すると、親自身が精神的に解放されることでしょう。子どもはそれを見て、安心感を覚えるほどのケースが存在します。

具体的には、子どもにとって以下のようなメリットがあります。

・家庭の雰囲気が明るくなる
・親が明るい顔をしているため、子どもも嬉しくなる
・DVなどがあった場合は、暴力を見聞きせずに済む
・安心感が生まれる

あまりに家庭の状況が悪化している場合は、離婚は子どもにとって救いとなることもあります(もちろん状況によって異なります)。

もし、毎日のように激しい喧嘩をしている、物が割れるなどの日常があるなら子どものために離婚を真剣に検討すべきです。

離婚で与える悪影響もありますが、親が毎日幸せそうに暮らす顔を見て子どもは安心できるのです。

年齢別・離婚が子どもに与える影響

次に、子どもの年齢別に離婚の影響を考えます。親の記憶がはっきり残る年齢から思春期にかけて、一番大きな影響を与える傾向にあります。

幼児期の影響|0歳〜4歳まで

0歳から2歳程度までは、言語の発達が未熟であるため、離婚していなくなった親の記憶はほとんど残りません。

そのため、後にトラウマとなってしまうケースも少ないでしょう。大きくなるにつれて「なぜひとり親なのか」と考える傾向にありますが、親の愛情をしっかり受け、経済的に安定している家庭で育てば問題は少ないといえます。

3歳、4歳頃になると、脳の海馬が発達し完成する時期にはいるため、親の記憶が残ります。もっとも、まだ幼少期であることには変わりないため、断片的な記憶が残るケースが多く、なかには「覚えていない」というケースもあります。

離婚をしても、親子関係を大事にしたい方は定期的に会うなどのコミュニケーションが必要です。

DVなどの問題を抱えていた人は、子どもが覚えていないため悪い影響が残りにくいといえます。

幼稚園〜小学校低学年|5歳〜8歳頃

幼稚園から小学校低学年にかけては、皆さんも記憶があるという方が多いのではないでしょうか?

子どもたちは、親とどんな遊びをしたか、どのように可愛がってくれたのかなどを記憶しています。

成長すると「あのとき遊んでくれたな」など、一緒に住んでいない親のことを思い出し、寂しくなってしまうかもしれません。

また、親が離婚をしたのは自分のせいかなと思い、自分を責めてしまったり、また自分が良い子にしていれば親が戻ってくると考えたりもします。この頃の自我は発展途上の段階で、また自分と親を同一視しがちだからです。

親としては「あなたのせいではない」「あなたとは関係ない」と自分と親の問題を切り離して考えられるように親がサポートをしてあげる必要があります。

また成長の家庭で出て行った親に反感を持ち「見捨てられた」という意識を抱くケースもあります。

小学生〜中学生|9~15歳程度

小学校3年生くらいになると、言語能力や認識能力も発達し、物事に対し善悪の判断がつく年齢となってきます。

親の記憶はしっかりと残り「なぜ離婚するのか?」という疑問を持つかもしれません。

善悪の判断が「黒か白」しかないという未熟な年齢のため、離婚する理由について問いただし親を責めるなどの態度を見せる子もいます。

離婚後は、一緒にいない親に対して怒りの感情を持ちやすくなります。幼少期よりは成長したものの、自立心が芽生え始めるとともに愛情もたくさん欲しい時期であるため「甘えたい」気持ちも大きいはずです。

自分の気持ちを親に理解してもらえないという感情を大きく持つと、嘘をつくことが増える、不登校や万引きなどの問題が出てきます。できるだけ子どもとのコミュニケーションをとるようにし、環境の変化にも気づいてあげるようにしましょう。

高校生・大学生|16歳以上

高校生にもなると離婚という状況に対してしっかりと受け止められる年齢です。親の良いところも悪いところも理解しているケースが多いため、離婚の相談をすれば率先してアドバイスをするというお子さんもいらっしゃるようです。

もっとも、16歳から18歳程度までは多感な時期であることには変わりなく、心の成熟度も人によって大きく異なります。

子どもの性格や気質によって離婚に対する反応は大きく異なりますので、親御さんの判断が必要です。

どちらにしろ、子どもに対ししっかりと説明してあげることが必要です。

進路の選択や将来について考え始める年頃ですので、経済的な面での心配をさせないことや学業のサポートを怠らないことも必要かもしれません。

離婚するなら後悔しない結論を

離婚の子供への影響を心配するにあたって重要なこととは?

何歳で離婚することになったとしても、子どもにとって離婚は大きな出来事であるため、子ども目線でもしっかりと考えてあげることは大切です。

離婚に対する親の考え方で、気を付けることとは?

子どものことばかり考え、ご自身の幸せをないがしろにするのもよくありません。子どもは親の幸せをしっかりと見て育つからです。

離婚には経済的な問題もつきまといますが、子どもたちにとって重要なことは親の幸せな表情と愛情です。真剣に向き合えば、離婚も理解してくれるのではないでしょうか。

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執筆・監修
服部 貞昭
ファイナンシャル・プランナー(CFP・日本FP協会認定)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
東京大学大学院 電子工学専攻修士課程修了
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