ワンオペ育児を理由に離婚はできるの?家事育児しないの疲れた!

「ワンオペ育児」という言葉をご存知でしょうか?

「ワンオペ育児」とは、主に専業主婦にしろフルタイムの共働きにしろ、夫婦のうちの一方(主に妻)が仕事をこなしながら家事や育児まで全てを1人で負担している状態を指します。この言葉は「ワンオペレーション育児」の略称であり、日常生活において多忙な育児と家事を独力でこなす状況を表現しています。

毎日大変な思いをしているのに、夫が全く手伝ってくれなくて辛い、育児しない、協力しないと感じる人も少なくありません。

そのため、専業主婦にしろフルタイムの共働きにしろ、離婚を考える人、離婚された人も珍しくありません。

この記事では、Yahoo!知恵袋やブログで話題の、ワンオペ育児の背景や影響、そしてその結果として離婚が考えられる理由について、詳細に説明します。

ワンオペ育児と離婚された!離婚する!

まず初めに、夫が子育てしないワンオペ育児の実態や原因などについて解説していきたいと思います。

ワンオペ育児で離婚を考える理由

夫が子育てしないワンオペ育児は離婚につながる大きな問題です。では具体的にはどのような点でワンオペ育児は妻の負担となり、離婚にまで発展してしまうのでしょうか?

フルタイムなのに夫が家事育児しない!手伝わず協力しない

専業主婦が当たり前の時代だった頃と異なり、時代の変化に伴って、今ではフルタイムの共働きで妻も家計を支えている家庭が多くなっています。

それにも関わらず、妻が家事や育児を行うものだという考えにとらわれている夫も少なくありません。

また、夫の勤務時間が長く手伝う暇がない、疲れてしまうということもあり、妻に家事や育児が任せっきりになってしまうのです。

妻だけが仕事に加えて家事や育児を1人で行うことになると、どんどん負担が増えていき、寝不足や疲労など、肉体的にも限界を迎えてしまい、手伝わず協力しない、離婚された夫が残ってしまうのです。

共働きなのに、夫が遊んでいる中、自分だけが動いているという状況が辛い

どんなに辛い状況でも、夫婦一丸となって家事や育児を行うのであれば、子供の成長を楽しみに頑張れるはずです。

しかし、フルタイムの共働きで自分だけが仕事後に家事で忙しく動き回っているなかで、子育てしない夫が遊んだり寝たりしているのを目にすると、「どうして自分だけが…」という気持ちが出てきてしまい、精神的にキツくなってしまいます。

その結果、夫と暮らすことが苦痛になるのです。その後、離婚された状態になる夫も多いです。

喧嘩やストレスが増える

仕事から家事・育児を全て1人でこなしている状態が進むと、だんだんと夫への不満が溜まっていきます。

その結果つい言葉遣いが荒くなってしまったり、今までなら揉めることのなかったような小さな事が原因で喧嘩に発展してしまい、ストレスが増えるという負のスパイラルに陥ってしまいます。
家庭内環境も悪化し、子供にも良い影響は与えません。

このように「ワンオペ育児」による妻への負担は大きく、ワンオペ育児を長期間続ければ続けるほど、精神的にも肉体的にも大きな負荷がかかってしまい、離婚へと発展してしまうことが多いのです。

ワンオペ育児を理由に離婚はできるの?

「ワンオペ育児」の状態が続き、離婚したほうが楽かもしれない…、離婚された状態にしたいと思っていらっしゃる方も多いでしょう。
では、実際にワンオペ育児を理由に離婚することは可能なのでしょうか?

そもそもワンオペ育児を理由に離婚ができるのか

夫が子育てしない「ワンオペ育児」を理由として離婚ができるかどうか?という問いの答えは、離婚の方法によって異なります。

離婚の方法は、大きく分けて

  • 協議離婚
  • 離婚調停
  • 離婚訴訟(裁判)

の3つに分類することができます。

協議離婚の場合:離婚できる

「協議離婚」は、夫婦双方の話し合いによって離婚を決定するという方法です。
この場合、夫婦の双方が納得したうえで離婚することになりますので、離婚する理由が問われることはありません。

調停離婚の場合:離婚できる

「調停離婚」は、離婚に関する協議をしても夫婦のどちらかが離婚に合意しない場合に、家庭裁判所を通して離婚の手続きを行う方法です。

「調停離婚」の場合も、協議離婚の場合と同様、夫婦の話し合いがまとまれば離婚することができ、離婚する理由が問われることはありません。

以上より、「協議離婚」または「調停離婚」の方法をとる場合には、離婚に対する合意があればワンオペ育児を理由に離婚することは可能です。

離婚裁判の場合:離婚できない可能性が高い

離婚調停を行なっても、夫婦双方の間で離婚に合意が得られないような場合には「離婚裁判」が行われます。
この場合、離婚の理由が「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に該当するか否かが重要となります(民法第770条第1項5号)。

しかし「ワンオペ育児」の状態、つまり「妻だけに仕事・家事・育児の負担がかかっている」という理由だけでは、「婚姻を継続し難い重大な事由がある」とは判断されず、離婚が認められない可能性が高いです。

もっとも、「ワンオペ育児」が原因であっても、「ワンオペ育児」の状態が継続したことを理由に夫婦関係が悪化し、相当の期間別居が継続している場合には、実質的な婚姻関係の破綻が認められます。
このように「ワンオペ育児」だけを理由に裁判で離婚が認められる可能性は低くても、「ワンオペ育児」を発端とした夫婦間の現状から離婚できる可能性はあります。

離婚の手続きに関しては、詳しくは以下のURLをご参照ください。

関連記事
rikonn zyunnbi
子連れ離婚の手続きの順番!子供ありの流れとまずやることリスト
本記事では、離婚手続きの方法や、必要な準備について詳しく説明しています。また、子供の有無に応じて、離婚条件を決めるた…[続きを読む]

慰謝料は請求できるのか

ではもしも「ワンオペ育児」を理由として離婚ができた場合には、慰謝料は請求できるのでしょうか?

基本的には、ワンオペ育児を理由に慰謝料を請求することはできないと考えてください。

しかし、夫が一切家事・育児に協力しないことが原因となってやむなく離婚したという証明ができた場合には、慰謝料を請求できる可能性もあります。

離婚のメリット・デメリット

では、「ワンオペ育児」を理由として実際に離婚に踏み切った場合、メリットやデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

離婚のメリット

離婚をすることによるメリットを見ていきましょう。

  • ストレスが軽減する
  • 夫の分の家事の負担が減る
  • 義父母のことを考えなくていい
  • 自分のペースで生活できる

離婚前と離婚後では、一人で家事や育児を行わなくてはいけないという「ワンオペ育児」の状況に変化はないかもしれません。
しかし「いるのに頼れない」という状況と「いないから頼れない」という状況では、精神的なストレスが違うという意見が多々あります。

離婚のデメリット

デメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

  • 金銭的余裕がなくなる(特に専業主婦)
  • 子供に悲しい思いや経済的に貧しい思いをさせるといった悪影響が及ぶかもしれない
  • 周囲の目が気になる

離婚による1番大きなデメリットが経済的な問題と子供に関する問題です。
できるだけ子供に負担のかからない形で離婚をすることが大切です。

現代では共働きで家計を支える家庭も多く、「ワンオペ育児」を理由として離婚する夫婦もたくさんいらっしゃいます。

もちろん離婚には上記のようなデメリットもあり、子供への影響が気になるところです。
しかし夫婦喧嘩が絶えない様子を子供に見せ続けてしまうよりも、離婚した方が子供にとって安心感を与えることもありますし、離婚後のほうが離婚前と比べて周囲が協力的になってくれるケースもあります。

ご自身の状況をゆっくりと捉え、離婚することによるメリットとデメリットのどちらが大きいのかを落ちついて判断することが大切です。

離婚をする前に

長期間にわたって家事や育児をたった1人で負担することで、とにかく離婚したい…と考えている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし子供がいる場合は特に、安易に離婚すると決めてしまう前に本当に離婚したほうが良いのかどうか、離婚するうえで準備しておくことはないかなど、しっかりと現状を見直しながら落ち着いて考えることが大切です。

本当に離婚するべきか

離婚を決断してしまう前に、まずはご自身の状況をもう一度ゆっくりと見直して、本当に離婚以外の道を歩むことはできないのか考え直してみてください。

では離婚を決断する前に、具体的にどのような点を考えれば良いのでしょうか。

友人や親戚など、周囲の人に相談する

どうせ誰も助けてくれない…などと1人で抱えてしまわずに、周囲の人の助けを借りることも大切です。
現状の辛さを口に出すことで自分自身のストレスの軽減にもなります。

夫に相談したかどうか

夫は妻の悩みや現状を全く分かっていなかったというケースも多々あります。
そのため、一度「離婚を考えてしまうほど、耐えきれない」という思いを夫に伝え、相談してみることも大切です。
この際、あくまで喧嘩腰にならないように話すことを心がけてください。

また、夫への不満や文句を伝えるだけではなく、具体的にどのようなことをして欲しいのか、どんな面で助けて欲しいのかをしっかりと伝えることが大切です。

子供への影響はどうなるか

経済的な面で子供を育てることができそうであっても、父親がいないということは子供にとって精神的な負担となってしまう可能性もあります。
子供の意思を尊重しつつ、離婚によって子供が受ける影響をよく考えて行動することが大切です。

代行サービスなどが使えそうにないか

現代では、家事や育児の代行サービスなど、働く女性のために数多くのサービスが存在しています。
毎日ではないにしても、息抜きとしてたまには代行サービスを利用するというのも一つの方法です。

離婚を決断した人は

以上を踏まえて、離婚すると決断された人に知っていただきたいポイントをまとめておきます。

財産分与・養育費・面会交流など離婚後の生活に関することを決めておく

ただ離婚したいという気持ちで離婚届を提出してしまっては、後々トラブルの元となってしまいます。

夫婦間で財産はどのように分けるのか、子供の養育費の金額や支払い、また子供との面会交流はどのようにしていくのかなど、離婚後の生活に関わることは、しっかりと話し合って決めておく必要があります。

養育費の決め方や算定方法などについては、詳しくは以下のURLをご参照ください。

関連記事
知っておくべき養育費の決め方|年収や支払期間は?合意書は必要?
育費の決め方についてお悩みの方に、これらの養育費をめぐる疑問点を分かりやすく解説します。なお、離婚前に養育費を決めて…[続きを読む]

離婚協議書を作成する

離婚の合意がされたら、離婚後のトラブルを最小限に留めることができるよう「離婚協議書」を作成することが大切です。
一種の契約書として離婚の条件や約束事などを書面に残しておくことで、トラブル防止だけでなく、何かあったときには離婚協議書に記載した内容を請求することもできます。

この離婚協議書は自由に作成することができますが、より確実にしておくためには公正証書での作成がおすすめです。

関連記事
なぜ離婚協議書は公正証書で?その効力、理由と内容を徹底解説
この記事では、なぜ離婚協議書は公正証書で書くべきか?その理由と内容について、解説いたします。[続きを読む]

離婚後の生活に活用できるサービスを探しておく

離婚前に専業主婦だった方は特に、経済面などをはじめとして離婚後の生活に不安を感じられる方がほとんどです。

しかし、シングルマザーが受けられる助成金などの様々な行政支援を利用したり、子育て相談ドットコム、エンゼル110番などのように育児を行なっている親へのサービスを利用するなど、周囲の力を借りる勇気を持つことが大切です。

最後に

今回は、Yahoo!知恵袋やブログで話題の、ワンオペ育児離婚問題、育児しない夫、疲れた妻、フルタイムの共働き何の家事を手伝わない、協力しない夫、離婚された夫などについて解説しました。

「夫が何もしてくれなくて辛い…」と言うと、「昔はワンオペ育児が当たり前だった」などと言う人も確かに存在します。

しかし女性も社会進出を遂げ、家庭を夫と共に支えている家庭も多い現代において、時代の変化に沿って女性への負担が変化してきているのも事実です。

もちろん離婚せずに解決することが望ましいことかもしれませんが、状況が改善しない場合には、ずっと耐え続けることが自分や夫、子供にとって良いこととは限りません。

解決の手段として離婚をするのは悪いことではありませんし、あまり追いつめられてしまうと愛するお子さんへの虐待や、鬱病に繋がってしまう可能性もあります。

「ワンオペ育児」で悩んでいらっしゃる方は、友人や周囲の方々、もしくは知識と経験のある弁護士に早めにご相談することをおすすめします。

離婚に強い弁護士が法的に解決いたします

離婚問題でお困りの方は、離婚に強い弁護士にご相談ください。慰謝料、財産分与、親権など離婚を有利に進めることができる可能性があります。

弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

  1. 慰謝料がもらえない
  2. 財産分与が妥当でない
  3. 親権がとられそう
  4. 養育費が納得いかない

離婚に強い弁護士に相談・依頼することで、相手との交渉を有利にすすめ、難しい手続きもサポートしてもらえます。

1人で悩まず、今すぐ離婚に強い弁護士にご相談ください。

都道府県から離婚に強い弁護士を探す

離婚問題の無料相談ができる事務所
ベリーベスト法律事務所
【港区・六本木】
ベリーベスト法律事務所
  • 全国対応
  • 初回相談無料
  • 土日対応可能
離婚前・離婚後問わずどのような段階であってもお気軽にご相談ください。有利な条件での離婚をサポートし、離婚後のトラブル防止まで未然に考えて解決いたします。
離婚問題でお悩みなら今すぐ弁護士相談
050-5447-7921
[電話受付]平日 9:30~21:00 土日祝 9:30~18:00
執筆・監修
服部 貞昭
ファイナンシャル・プランナー(CFP・日本FP協会認定)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
東京大学大学院 電子工学専攻修士課程修了
この執筆・監修者の記事一覧
この記事が役に立ったらシェアしてください!