性格の不一致を理由に離婚できるの?離婚に関する悩みを解決!

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離婚を考える原因は夫婦によって様々ですが、性格が合わないというのは日常生活でも辛いことも多く、離婚を考える大きな要因の1つとなります。

とはいえ、いざ離婚するとなると様々な不安な点も多く、
「性格の不一致を原因に離婚はできるの?」
「性格の不一致を原因に離婚をした場合、子供はどうなるの?慰謝料は?」
このような悩みを抱える方が非常に多くいらっしゃいます。

今回は、性格の不一致が原因の離婚の仕方や、慰謝料に関すること、また子供がいる場合の養育費など、離婚の際に抱える不安のあれこれを一から解説していきます。

性格の不一致による離婚は可能なのか?

「性格の不一致を原因として離婚することはできるのか?」という問いの答えをまず最初に述べてしまうと、
答えは基本的には「Yes」です。

実際に「性格の不一致」というのは、離婚事由のなかで最も多く挙げられている原因です。

結婚したての頃はとても仲が良かった夫婦でも、だんだんと結婚生活を続けるうちに相手の性格が見えてきて、不一致を感じるようになってしまう‥というケースはよくあります。

特に趣味や価値観、考え方の違いはなかなか埋められるものではなく、不満や苦痛が蓄積されてしまいます。
このような場合、夫婦のすれ違いが長年続くことで、最終的に離婚という結果を導いてしまうことも多くあります。

では、このような場合の離婚は可能であるのかを解説していきます。

「性格の不一致」を理由とする離婚の仕方

このような場合の離婚の仕方は大きく3つに分けることができます。
離婚の方法によっては「性格の不一致」が原因で離婚することができない場合があります

それぞれの離婚の仕方について、方法の概要と離婚が可能なのかどうかについて詳しく見ていきましょう。

夫婦で話し合う「協議離婚」

「協議離婚」とは、夫婦ともに離婚に合意している場合に、両者の話し合いによって離婚を決めることです。
婚姻生活の実績があるため、長年の積み重ねでお互いに相手の考え方も分かっていることから、この離婚方法をとる方が比較的多いです。

夫婦2人とも離婚するということに納得したうえで離婚するという方法ですので、離婚する理由は問われません。

そのため、性格の不一致を理由に離婚することができます。

離婚協議については、以下の記事もご参照ください。

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家庭裁判所を通して行う「離婚調停」

「離婚調停」とは、夫婦間で離婚に関する話し合いをしても夫婦のどちらかが離婚に合意しないような場合に、家庭裁判所を通して離婚の手続きを行うことです。
調停員という第三者を交えて話し合うことで、夫婦2人での話し合いで上手くいかなかった協議も解決の糸口が見えてきます。

第三者を加えて話し合いをし、双方が納得した後に離婚するため、「性格の不一致」が原因であっても協議離婚同様に離婚することができます。

「離婚調停」については、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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「離婚裁判」を起こす

離婚調停を行っても、夫婦間で離婚に合意が得られない場合には「離婚裁判」を行うことになります。

離婚が認められるためには、性格の不一致の程度が民法第770条1項5号で定められている「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する必要があります。

ここで、「婚姻関係を継続しがたい重大な事由」とは、

・長きにわたる別居関係
・極度の精神病
・婚姻関係が破綻しているという事実の存在

など極度に夫婦関係が悪化している現状が必要です。

ただし、離婚調停をせずにいきなり裁判を起こすことは原則できないので注意が必要です。

離婚裁判については、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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性格の不一致による離婚をした場合、慰謝料や残った財産はどうなるの?

では実際に「性格の不一致」を理由に離婚をした場合には、慰謝料や財産に関してはどのようになるのでしょうか?

基本的に慰謝料はもらえない

「性格の不一致」というのは、あくまでも夫と妻と間で考え方や性格が合わなかったという状態であり、「どちらが悪い」というわけではありません。

そのため、夫婦どちらか一方に離婚原因があるということはできず、この場合基本的に慰謝料は認められません。

性格の不一致を原因とする離婚で、慰謝料がもらえるのは、夫婦どちらかに責任がある場合に限られます。
この場合においても金額は高いとは言えず、相場は多くても50万までと考えてください。

双方の合意のもとに「解決金」が支払われる可能性あり

妻・夫ともに明確には離婚理由となるような原因が無い場合であっても、夫婦の一方がどうしても離婚してほしいと希望する場合もあります。

そのようなケースでは、自分に責任があると認め、慰謝料を支払ってでも離婚したいと考えることもあります。

しかし仮に自分に責任があると認めていたとしても、「慰謝料」を支払ったとなると不法行為をしたことになってしまうため、体裁を気にして「解決金」を払うという方法をとる人も少なくありません。

「解決金」とは、離婚を希望する側が離婚を拒む側に金銭を払うことによって離婚に合意してもらうためのお金のことを指します。

財産分与に関して

「性格の不一致」を理由とする離婚の場合には、通常通り夫婦間で1/2ずつ財産は分けられます。

性格の不一致が法的な離婚事由となっていないことから、先に離婚を言い出した方が損してしまうのでは…と考えられる方も多いのですが、その心配は要りません。

ただし、協議離婚の際に、相手方が財産分与に関して条件を出してくる可能性もあるので注意する必要があります。

財産分与に関しては、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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子供がいる場合の「性格の不一致」による離婚の影響

もうこれ以上夫婦生活を続けるのは無理だから、早く離婚したい…と思っていても、お子さんがいらっしゃる場合には、今後の養育費や親権など不安になることは多いはずです。
ここでは、性格の不一致を理由とした離婚において、調停離婚や離婚裁判では養育費や親権はどうなるのか解説していきます。

養育費について

離婚の原因がどのようなものであっても、子どもにとって離婚後も親であることに変わりはありません。
そのため離婚の原因が「性格の不一致」があった場合にも、養育費に関しては通常通り判断され、養育費を支払う義務があるのです。

養育費に関して、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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親権について

親権についても養育費と同様で、通常通り総合的に判断されます。

つまり、「子供にとってより幸せな生活環境を与えられるのはどちらか」を、子どもとの関係性や子供の性別・年齢、親の収入状況や住宅環境など様々な事実に基づいて見極めていくことになります。

親権に関して、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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性格の不一致による離婚の手続きについて

「性格の不一致」を原因とする離婚であっても、具体的な離婚の手続きは、通常の離婚手続きと同じ方法となります。

手続きの流れ

大まかな流れとしては、
協議離婚

調停離婚(協議離婚が成立しなかった場合)

離婚裁判(調停離婚が成立しなかった場合)
の順に進んでいきます。

通常の離婚手続きに関しては、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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手続き上のポイント

これまで述べてきた慰謝料(もしくは解決金)や親権・養育費など離婚に関することは全て、離婚協議書にまとめておくことが大切です。

早く離婚したいからと言って相手の合意を得た時点ですぐに離婚届を出してしまうのではなく、離婚後にトラブルとならないよう離婚協議書を作成しましょう。
また、離婚協議書は公正証書で作成することをおすすめします。
公正証書化することによって、離婚後に万が一約束守られなかった時にも、裁判で契約を行った本人が合意したことの証明になります。

離婚協議書については、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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まとめ

今回は、「性格の不一致」を原因とした離婚について詳しくご紹介しました。

ポイント

・離婚の方法には様々なものがあり、「性格の不一致」を理由とする離婚は協議離婚、もしくは調停離婚の場合には可能。
・慰謝料は基本的にはもらうことはできない。
・調停離婚と離婚裁判において、親権や養育費など子供に関することは通常の離婚と同じ手続きをとることができる。

「性格の不一致」は離婚の理由にとても多い原因の1つです。
とはいえ一度は生涯寄り添う約束をした相手ですから、後悔のない決断をしなくてはなりませんし、離婚を決意した場合にはトラブルのない離婚方法を取らなくてはなりません。

性格の不一致による離婚をお考えの方は、まずは離婚問題に関する知識や経験の豊富な弁護士にご相談されることをおすすめいたします。

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