不払いはどんなリスクがある?不倫慰謝料を支払えない場合の対処法

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hubarai

不倫慰謝料を請求されたけれど、お金がなく支払えない…そんなとき、つい考えてしまうのは「支払う必要がないのでは?」というよくない考えです。

たしかに支払わずに済むケースもありますが、支払い義務があるのに放置してしまうと、給料を差し押さえられるなど、大変なことになりかねません。

そこで今回は、不倫慰謝料を請求された場合の対処法について解説します。
どのような場合に支払い義務があるのか、支払えない場合の対処法、不払いのリスクについて、確認していきましょう。

慰謝料を請求されたら…まずは支払い義務があるかを確認!

慰謝料を請求されても必ず支払わなけいといけないことはありません。場合によっては、支払わずに済むことがあります。

そこで、支払う前に確認すべきこと、支払わなくていいケースについてご説明します。

支払う前に確認すべきこと

不倫慰謝料を請求されたら、次のことを確認してください。

  • 不倫の事実が本当か
  • 相手の主張する金額は妥当か
  • 内容証明郵便などの通知による主張か

不倫が身に覚えがあることか

まず、不倫の事実について身に覚えがあるかどうかです。
ご自身でも反論したい事実がないかどうかを確認します。仮に不倫自体があったのであれば、支払わなければいけない可能性は高くなります。

請求金額が妥当か

次に、相手の主張する金額が妥当なものかどうかです。
自分が現実的に支払えるかはもちろん重要な問題ですが、そもそも請求額が妥当なのか、ということも検討する必要があります。
後ほど「対処法」でご説明します。

どのような形式での請求か

さらに、内容証明郵便などで正式な形で慰謝料を請求されているのかどうかも重要な確認ポイントです。
不倫した相手から「妻(夫)が慰謝料を請求すると言っている」と聞いたケースなど、正式に慰謝料を請求されていない段階であれば、今のところ支払う必要はありません。慰謝料に関する内容証明郵便が送られてきた、メールや文書などで慰謝料請求の記述があったなどの場合は対処が必要です。

不倫慰謝料を支払わずに済むケース

請求された内容を確認できたら、本当に支払うべきなのかを考えます。

そもそも、不倫について慰謝料が発生するのは、基本的に民法上の「不貞行為」にあたる場合です(民法770条1項1号)。この不貞行為にあたれば、「不法行為」として慰謝料という損害賠償を請求できることになります(民法709条、710条)。
つまり、そもそも不貞行為にあたらないような場合は、原則として不倫慰謝料の支払い義務が発生しないと考えられます。

例えば、以下のようなケースの場合は、支払わずに済む可能性があります。

  • 肉体関係がない不倫の場合
  • 婚姻関係が破綻していた場合
  • 既婚と知らなかった、騙されていた場合
  • 強制的に肉体関係を持たされた場合

肉体関係がない場合

まず、一般的な不倫の定義はさまざまです。

デートをしただけで不倫と考える人もいれば、キスが境界線だという人もいるでしょう。
しかし法的に不貞行為(不倫)と認められるためには原則として肉体関係が必要です。これがない場合には、支払わずに済む可能性が高いといえます。

不倫前から婚姻関係が破綻していた場合

次に、婚姻関係が破綻していた場合です。
離婚のために長期別居をしているケースなどはこれに当たります。

円満な婚姻関係がそもそも存在しないのであれば、それを壊したという理屈が成立しません。もっとも、別居している場合でも、夫婦関係をやり直すための方法であった場合などは、婚姻関係が破綻しているとはいえないため、慰謝料支払いの可能性があります。

既婚者と過失なく知らなかった場合

相手が「結婚していない」と言って、騙して性的関係を持った場合は支払わずに済む可能性があります。故意に不法行為を行ったといえないためです。

ただし、未婚者のはずなのに態度がおかしいなど、「通常気づくはずであろう」という事実があれば、過失があったことが認められ慰謝料支払いの可能性は残ります。

強制されていた場合

最後に、強制的な肉体関係であった場合です。

上司・部下の関係を利用して性的関係に至った場合などは、慰謝料を支払わずに済む可能性もあります。
しかし、この場合も両者の同意があったと考えられれば支払い義務を負うケースもありますし、一般的な上下関係程度では「十分拒むことができた」として支払い義務を負うことが多いです。

また、もちろん強制性交等罪に該当するようなケースでは、一般的に不貞行為があったとは言えないでしょう。

このように、場合によっては支払わずに済むケースもありますが、個別事情によっては支払いをしなければいけないことも多いため、念のため弁護士に確認することをおすすめします。

不倫の事実はあるが、支払えない場合の対処法

不貞行為の事実は否定できないものの「金額的に支払えない」こともあるでしょう。この場合には、3つの対処法があります。
それぞれご説明いたします。

減額交渉をする

不倫慰謝料請求の場合、請求する側の人が感情的になり「相手にショックを与えるほどのお金を請求したい」と考え、相場よりも高額な請求をするケースがあります。
相手に反省してもらいたい気持ちもありますが、交渉で有利に立つためにあえて高額な請求をしてくることもあるのです。

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相場よりも高額な慰謝料が請求された場合は、それを額面通りに受け止め支払いに応じる必要はありません。
交渉すれば、減額してもらえることがほとんどです。

慰謝料に関しては、支払う側の収入も大きく影響します。
実際に支払える金額でないと、請求する側も現実に慰謝料を受け取ることができず、当事者の双方が満足できない形で終わってしまうためです。

したがって、支払えないような高額な慰謝料が請求された場合は、減額交渉を行いましょう。
減額交渉を行う場合は、支払えない理由、どれくらいなら可能かをこちらから提示することが大切です。

このとき、やってはいけないことが相手を罵ったり失礼な態度を取ることです。不倫の事実がある場合は、謝罪の気持ちに加え丁寧に誠実に対応していくことが大切です。

分割払いの交渉をする

相場から大きくかけ離れていない金額を請求された場合は、分割払いの交渉をすることも考えられます。
今すぐ全てのお金を支払う余裕はないものの、数ヶ月に分ければ支払えるというケースでは、分割払い交渉が有効です。

もっとも、分割払いには注意が必要です。
分割払いで合意するときは、強制執行の条項が入った公正証書を作成することがあります(執行認諾文言付き公正証書といいます)。この場合、支払いを一度でも怠れば、残金全額を一括で請求され、給与等を差し押さえられてしまう可能性もありますので、支払いは遅れないようにすることが大切です。

また、分割払いは相手方が応じてくれない可能性も大いにあります。
というのも、損害賠償という性質上、「一回きりで終わらせたい」と考える方が多いためです。トラブルを早く解決したいという気持ちと、将来的に不払いの可能性を無くしたいという考えから、分割払いに否定的な方も多くいます。

しかし、「絶対にこの金額より下げたくない」という方の場合は、分割払いに応じてくれる可能性もありますので、提案する価値はあるでしょう。

借り入れをする

最後にあまりお勧めできない方法ですが、お金が用意できない場合には借金をするという方法もあります。
一時的にどこかから借金をすることで、慰謝料のお金を工面するということです。

借金の方法としてはクレジットカードのキャッシングやカードローンなどがありますが、この場合は利息が大きくつくため、この点も考慮に入れて総額でいくら支払わなければいけないのかを理解する必要があります。

借入は誰もができることではありませんので、融資を受けられない場合は親族などにお金を融通してもらうということも考えるべきです。
親や兄弟に不倫の事実を打ち明けるのは簡単なことではありません。しかし、借金を行うよりは、利息もなく解決できるので1つの選択肢として考えておくべきです。

また、借り入れを行う場合には、生活費の見直しも含めて検討することが大切です。
大きなお金を支払わなければいけないのですから、返済のために不要な出費を削減しなければいけないでしょう。

このように、不倫の慰謝料を支払えない場合は、①減額交渉、②分割払いの交渉、③借り入れを検討するという方法があります。
場合によっては、全てが必要になることもあるでしょう。ご自身にとって最適な方法を慎重に選択してください。

不倫慰謝料不払いのリスクとは?

最後に、不倫慰謝料の支払い義務があるのに、支払わなかった場合のリスクについてご説明します。

訴訟提起の可能性がある

慰謝料請求の根拠があるのにもかかわらず、そのまま何の応答もせず放置してしまう方がいます。
「無視すればどうせ何もできない」と高を括っている方や「放っておけば収まる」と考えてしまうのです。根底には、「支払いたくない」という気持ちもあるのでしょう。

しかし、交渉せずに放置していると、大きなトラブルになってしまう可能性があります。
例えば、相手方から不倫慰謝料請求の裁判を起こされてしまう、というケースがあります。この場合、裁判に応じなければ、相手の言い分通りの判決が下され、強制力のある支払い義務を負うことになります
これを無視しても、強制執行が行われ給与などが差し押さえられてしまうのです。

また裁判になってから応じた場合でも、交渉で解決した場合の方が「安くついた」ということは少なくありません。交渉の余地があるなら、その機会を逃してはいけません。

このように、慰謝料請求の主張を放置すると裁判に発展する可能性があります。

強制執行で財産を差し押さえられる可能性も

慰謝料請求に合意したものの、後から「支払いたくない」と考えたとします。
この場合、不払いにすると、やはり強制執行の可能性があります。

慰謝料支払いの合意の際、多くのケースでは公正証書で示談を成立させます。特に弁護士が関わっている場合には、ほぼ必ず公正証書で示談を成立させているはずです。

仮に強制執行の認諾文言付き公正証書で示談している場合は、不払いの場合に強制執行で給与や資産を差し押さえることができます。
裁判などを起こすこともなく給与を差し押さえられてしまうため、不払いから強制執行まではあっという間です。

以上から、示談合意したのにもかかわらず、不払いとなると給料を差し押さえられるリスクがあるということを理解しておいてください。

不倫慰謝料の交渉は、弁護士にお任せを

不倫慰謝料を請求されたら、その事実と請求金額をまずは確認しましょう。
そのうえで、支払う必要がある場合は、支払える金額まで減額交渉をすることが大切です。

実際に支払いきれない金額で同意してしまった場合は、強制執行などのトラブルも起きがちです。

後のトラブルの発生を防ぐためにも、不倫慰謝料の交渉は弁護士にお任せください。
慰謝料トラブルは、早い段階で対処する方がスムーズに解決できます。

 
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