自分で書ける!離婚調停申立書の書き方を解説|裁判所の書式あり

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離婚について揉めた場合に、一つの解決策として離婚調停を申し立てる方法があります。
離婚調停というと難しそうと感じる人も多いことでしょう。

ここでは、離婚調停申立書の書き方や提出までの流れを詳しく解説します。離婚調停申立書の書き方がわからない場合は、この記事を参考にしてください。

離婚調停申立書を作成する前に確認しておくべきこと

まず、離婚調停申立書を作成する前に準備しておくことや、作成時に注意すべきポイントを説明します。

用意するもの

離婚調停申立書の作成のために、用意するものは次のとおりです。

  • 離婚調停申立書
  • ボールペン
  • 朱肉を使う印鑑
  • 朱肉

離婚調停申立書ですが、ほぼ全国共通の書式となっており、家庭裁判所のHPでダウンロードが可能です。
ダウンロードしたものを印刷して作成すればよく、わざわざ家庭裁判所まで取りに行く必要はありません。

ダウンロードした書式で離婚調停申立書を作成し終えたら、原本を2部コピーします。
原本とコピーの1部(相手方への送付用)を離婚調停を申し立てる裁判所に提出します。
コピーの1部は、控えとして自分の手元に残しておきます。

また、多くの裁判所では、3枚複写式の離婚調停申立書が準備されているので、この場合は1枚目と複写された2枚目を提出し、3枚目を自分用に保管しておきましょう。

裁判所の離婚調停申立書の書式(ひな形)

離婚調停では様々な書類を裁判所に提出しますが、離婚調停申立書本体については、全国共通のひな形を利用できます。
(事情説明書などの附属書類は裁判所によって異なることがあります)

裁判所では離婚調停申立書は「夫婦関係調整調停申立書」と呼ばれます。
下記の参考リンクからPDFの申立書の書式をダウンロードできます。

【参考】裁判所PDF:夫婦関係調整調停申立書

作成のときに間違えた場合の修正方法

作成のときに間違えてしまった場合の正しい修正方法は、間違えた箇所を二重線で消し訂正印を押すやり方です。

修正液やテープで修正した場合でも、訂正したものをコピーし、そのコピーに署名・捺印して提出しても大丈夫です。

作成のときに注意すべきポイント

離婚調停申立書を作成するときに、注意するべきポイントを3つ紹介します。
特に、DVなどで相手方に居場所を知られたくない場合は、住所の書き方には注意が必要です。

離婚調停申立書の写しが相手方に送付される

離婚調停申立書は、相手方にコピーが送られます。
もし相手方に現住所を知られたくない事情がある場合は、コピーを取る際に、現住所をマスキングテープで覆い隠すなどしてコピーします。

また、相手方がすでに知っている実家の住所や以前住んでいた住所を書いても構いません。弁護士に離婚調停を依頼している場合は、弁護士事務所の住所でもいいでしょう。

「非開示の希望に関する届出書」を合わせて提出する方法もあり、裁判所によって運用の仕方は異なります。
自分の安心安全のためにも重要なポイントなので、裁判所に直接問い合わせることをおすすめします。

離婚条件として「最低条件」は記載しない

離婚条件は、離婚調停申立書に記載した条件より良い結果を得られることはほとんどありません。
離婚調停申立書の記載内容をもとに、相手方との妥協点を見つけるために、双方が譲歩し合う必要があるのです。

離婚調停申立書を作成する場合は、このことを理解して最低条件を記載することはやめておきましょう
かといって、過剰に要求するのもいけません。自分が本当に希望していることを書きましょう。

子どもがいる場合、希望条件には、親権者がどちらになるのかを必ず記載します。

離婚調停申立書に「書いたという事実」が証拠となる

離婚の理由が相手方の暴力や不貞行為である場合は、その事実を書くことが大切です。
コピーが送られるからと、相手方の気持ちに配慮する必要はありません。

離婚調停は申立書の記載内容をもとに話し合われるので、きちんと事実が書かれていないと、本当にあったのかどうか曖昧だと解釈されてしまいます。

暴力や不貞行為は離婚事由に該当するので、このような理由により離婚調停を申し立てる場合は、夫婦関係はすでに破綻しているとみなされるケースが多いようです。

離婚調停申立書の書き方(1ページ目)

離婚調停申立書を作成するときは、裁判所のHPに簡単な記入例があるので参考にするといいでしょう。
ここでは、それぞれの項目について一つずつご説明します。

【参考】裁判所PDF:記入例「夫婦関係調整(離婚)」

1ページ目の書き方(前半)

ここでは申立書の1ページ目、前半部分から説明していきます。

事件名簿

申立書の右上「夫婦関係等調整調停申立書 事件名( )」欄には、今回申し立てる目的を書きます。

目的の種別は次の通りです。申し立てる目的が複数ある場合は、メインの目的を選びましょう。

  • 離婚
  • 婚姻費用分担(別居中の生活費を請求できます)
  • 慰謝料
  • 財産分与
  • 円満(離婚ではなく円満解決を希望する場合、調停委員を交えて解決策を話し合えます)

裁判所

裁判所名を書く欄には、離婚調停を申し立てる裁判所名を書きます。

相手方と遠く離れて生活している場合、原則、相手方の住所を管轄している家庭裁判所で調停は行われます。
ただしお互いが納得している場合、片方の負担を減らすために都合のよい家庭裁判所で行なうことも可能です。

たとえば、それぞれの居住地が東京と大阪であれば、中間地点である名古屋の家庭裁判所でも構わないということです。

実際の記載例は、次のとおりです。

・本庁に提出する場合:都道府県名家庭裁判所 御中
例:「東京家庭裁判所 御中」

・支部に提出する場合:都道府県名家庭裁判所〇〇支部 御中
例:「東京家庭裁判所立川支部 御中」

申立年月日

申立年月日は、和暦で記載します。
郵送する場合は発送する日付を、家庭裁判所に持参する場合は提出日となります。

申立人記名押印欄

この欄には、記名して朱肉を使って押印しますが、作成途中で押印すると朱肉で汚れることも考えられるので、最後に押印するほうがよいでしょう。

添付書類欄

添付する書類の□に、チェック印✔︎を付けましょう。

1ページ目の書き方(後半)

ここからは、申立書1ページ目の後半部分について説明します。

申立人欄

申立人欄には、自分の本籍、住所、氏名を記載します。本籍は、戸籍謄本どおりに書きましょう。

上述した通り、住所欄には、相手方に自分の現住所を知られたくない場合は実家の住所などを書きます。
なお、本籍や住所を書く場合は「◯丁目◯番◯号」と正式に表記します。

生年月日欄は、元号を◯で囲み自分の生年月日を書きます。

相手方

相手方の欄も同様に記載していきます。

場合によっては、申立人と相手方の本籍や住所が同じであることも考えられます。その場合は、「申立人と同じ」と書いても構いません。

対象となる子

ここには、養育費で養う必要のある成年の子と未成年の子を、先に生まれた順番書いていきます。

「申立人と同居」なのか「相手方と同居」なのか、それぞれの子どもについてチェック印✔︎を付けます。子どもが一人暮らしの場合は、「その他」にチェック印✔︎を付けカッコ内に住所を書きます。

離婚調停申立書の書き方(2ページ目)

左側が「円満調整」、右側が「関係解消」となっているので、離婚を希望する場合は「関係解消」の欄のみ記載します。

話し合いたい項目の番号を◯で囲み、その項目のみ記載していきます。申立書の2ページ目についても、裁判所のHPに記入例があるので参考にしましょう。

2ページ目の書き方(前半)

2ページ目には、金額を書く箇所がいくつかありますが、相場がわからない場合は「相当額」を選ぶほうが無難です。
ここでいう「相当額」とは、調停において話し合いで決まる金額を指します。

親権者

子どもがいる場合は、どちらが親権者になるのかを必ず決めます。
自分の希望通りに書きましょう。

例えば、「太郎については父」「次郎と花子については母」などと「については」の前に子どもの名前を書いていきます。

面会交流

夫婦の諍いのために、自分の子どもに会えないような状況であれば、この欄に記載します。

例えば、母親(申立人)が、父親(相手方)と同居している子どもにスムーズに会えない場合は、申立人の□にチェック印✔︎を付け、「未成年の子」の左側に会えない子どもの名前を書きます。

面会交流は、子どもの成長のためにとても大切なことなので、特別な事情がない限り、双方の親と子どもが交流できるように話し合いましょう。

養育費

実際の養育費は、裁判所が提示している養育費算定表をもとに算出されます。子どもの年齢や人数、夫婦の年収によって妥当な金額が決まります。請求できる金額がわからない場合は、相当額のところにチェック印✔︎を付けましょう。

なお、養育費の相場について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

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財産分与

財産分与とは、婚姻中に二人で築いた財産を分けることです。

貯蓄や不動産、保険、株や債券などあらゆるものが対象となります。昨今は、女性が専業主婦であった場合も、財産を折半するケースがほとんどです。

財産額を把握している場合は、概算の1/2の金額を書きましょう。財産額がわからない場合は、相当額にチェック印✔︎を付けましょう。

財産分与が必要ない場合や、財産を渡す立場の人が申立人であれば、この項目に◯を付ける必要はありません。

慰謝料

離婚原因が相手方の暴力や不貞行為であれば、慰謝料を請求できます。希望の金額を記載しましょう。
相場額がわからない場合は、相当額にチェック印✔︎を付けます。

慰謝料の相場について詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。

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年金分割

年金の分割を要求する場合は、□0.5にチェック印✔︎を付けます。

年金分割は、最大で半分まで請求できるので、0.5にしておけば間違いありません。

その他

この欄には、離婚するにあたり希望することを書きます。
細かい事柄については、調停が始まってから調停委員に話しても構いません。しかし、実際に調停が始まると、感情が大きく揺さぶられることもあるので、冷静に判断できるときに記載することをおすすめします。

2ページ目の書き方(後半)

ここでは、申立書の2ページ目の後半部分を説明します。

同居・別居の時期

なかには、同居と別居を繰り返す人もいることでしょう。

この欄には、最初に同居した日付、最後に別居した日付を記載します。
最初に同居した日付が婚姻前であれば、その日付を書きます。

申立ての動機

複数選択できるので、当てはまるものに◯をします。
相手方に配慮する必要はなく、自分の気持ちに正直に選ぶことが大切です。最も重要なものにはを付けましょう。

提出までの流れ

離婚調停申立書を作成し終わったら、調停を申し立てる家庭裁判所に提出します。
ここでは、提出までの流れを説明します。

収入印紙を貼る

離婚調停申立書の1ページ目に、収入印紙を貼るところがあるので、そこに1,200円の収入印紙を貼ります。

内訳は特に決まっていないので、1,000円と200円を1枚ずつでも、600円を2枚でも構いません。
また、消印は押してはいけないので注意しましょう。

自分で貼らなくても、離婚調停申立書と一緒に提出すれば、家庭裁判所のほうで貼ってもらえます。

収入印紙は、郵便局やコンビニなどで購入できます。

提出方法(裁判所に持参する場合)

離婚調停申立書を提出する場合は、家庭裁判所に持参する方法が一番間違いがありません。
記載内容に間違いがある場合はその場で訂正できますし、書類に不備があれば担当者に教えてもらえます。

家庭裁判所に離婚調停申立書を持参する場合は、次のものを準備します。

  • 離婚調停申立書(原本とコピー1部)
  • 添付書類(戸籍謄本など)
  • 付属書類(事情説明書など)
  • 収入印紙
  • 切手
  • 印鑑
  • 筆記用具
  • メモ用紙

申立書以外の必要書類や、書類提出後の流れはこちらの記事で解説しています。

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家庭裁判所によって昼休みや受付時間が若干異なるので、事前に確認することをおすすめします。
夕方は混み合う傾向にあるので、比較的空いている午前中がおすすめです。

裁判所に着いたら、家事事件受付係で書類を提出します。

提出方法(郵送する場合)

家庭裁判所が遠方であれば、郵送で提出することができます。

郵便局か郵便ポストから郵送しましょう。
普通郵便でも送れますが、記録の残る簡易書留やレターパックでの郵送のほうが安心できます。
なお、宅配便やメール便等は使わず、「郵便局」が取り扱っている方法で送るようにしてください。

必ず送付しなければならないのは、次のとおりです。

  • 離婚調停申立書(原本とコピー1部)
  • 添付書類(戸籍謄本など)
  • 付属書類(事情説明書など)
  • 収入印紙(申立書に貼ってもよい)
  • 切手

また、必ず郵送しなければならない訳ではありませんが、郵送しておくとよいものもあります。

  • 離婚調停申立書のコピー
  • 返信用封筒(必要な切手を貼り自分の住所と氏名を記載する)

離婚調停申立書のコピーに「受付印を押して返送してください。受付カードがある場合は同封をお願いします」とメモを付けておくと、要望どおりに返送してもらえます。

封筒に入れる順番や大きさに決まりはありませんが、切手や収入印紙(申立書に貼らない場合)はそれぞれ小さめの封筒に入れておくと、担当者が確認しやすくなります。

まとめ

離婚調停申立書は、思ったよりも簡単に作成することが可能です。どのように記載すればいいのかわからない場合は、家庭裁判所で詳しく教えてもらえます。

しかし、自分で記載するのに不安な人は、弁護士に依頼するのも一つの方法です。
法律のプロである弁護士に、困ったことやわからないことをいつでも相談できるので、安心して離婚調停に臨めるでしょう。

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弁護士法人 浜松町アウルス法律事務所
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ご相談だけでも、「安心した」「解決の糸口が見えた」と思っていただけるよう心がけています。全国対応ですのでお任せください。

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