義両親の介護をしたくない!介護拒否はOK?ストレスを溜めない方法は?

近年、「介護離婚」「死後離婚」、また長男の嫁の介護拒否といった言葉もあわせて流行っています。
介護離婚は”介護を原因としてする離婚”、死後離婚は”夫が亡くなったあとに夫側の親族と縁を切るためにする離婚”のことを言います。
また、離婚はしなくても、介護疲れ・介護放棄・介護拒否してしまう問題や、義両親が認知症になってさらに負荷が大きくなる問題もあります。
「旦那の親の介護したくない」「姑の介護したくない」という方も多いでしょう。
今回は、介護で離婚する理由やトラブル回避の方法、長男の嫁という辛い立場やストレスで介護放棄して逃げてしまう現状などを解説していきます。
目次
義両親を介護したくない!離婚に繋がる理由とは?
最初に、介護が離婚に繋がってしまう理由、介護したくない理由について見てみましょう。
①姑が意地悪い|介護は長男の嫁の義務・役目だと主張
最近はテレビでも介護現場の実態が取り上げられているように、介護は想像以上に大変なものです。拒否したくなることも当然です。
自分の両親ならまだしも、義両親のように自分とは縁が遠い人の介護までやりたいと思っている妻は多くはないでしょう。
特に義両親が意地悪だったりすると、介護のために一日中一緒にいなければいけないのは苦痛でしかありません。
また、「長男の嫁が介護をするのは当たり前。義務だ、役目だ」という考えを持っている人も多く、古い価値観を押し付けられることに嫌気がさす人もいるようです。
②家族との大切な時間が奪われる|引っ越しまで求められる
共働きだったり幼い子どもがいたりすると、仕事や育児があるために介護をする時間が取れません。
そんな中で介護までやらされるとなると何かを犠牲にしなければならず、日常生活が乱されてしまいます。
加えて、介護を始めると義実家に同居する・近所に引っ越すというような手間もかかります。
自分や自分たち家族のために使える時間も減り、介護拒否したくなったり、ストレスが溜まりやすくなったりしてしまうのです。
③「都合の良い嫁」として、認知症など全ての面倒を押し付けられる
義両親の介護をする家庭の中には、嫁にすべて押し付けるというケースもあります。
「夫も仕事を優先して介護を手伝ってくれない。逃げる、拒否する」
上記のように、本来なら一番気に掛ける相手であるはずの義両親の親戚側が全く手伝ってくれないのです。
介護は、ただお年寄りの様子を見ていればいいというわけではありません。
お風呂やトイレの手伝いなど、力仕事が多く女性では厳しい場面もあります。
認知症にかかれば暴言や暴力を受けることもあるかもしれません。
そんな状態で誰も気遣ってくれず押し付けられると、妻が「介護したくない、離婚して介護から逃れたい…」と考えてしまうのも無理はありません。
④遺産相続について言葉や態度による嫌がらせを受ける
親族同士で遺産分割をするとき、血縁関係のない嫁の分まで考慮されることはあまりありません。
嫁が自ら口出しをすることも難しいでしょう。
ずっと一人で介護を頑張ってきたのに、貢献度も考えられず平等に分けられてしまったら不満をもってしまいますよね。
さらに、介護をしている最中に「財産目当てなんでしょ」などと嫌味を言われたり、ただでさえ疲れているのにさらに精神的に削られたりする、というような声もあります。
⑤旦那の心理|妻が介護放棄・拒否するから離婚
ここまでは妻側の目線に立った理由ですが、夫側で離婚を考えてしまうこともあります。
「嫁に両親の介護をさせたいのに介護をしない」「妻が介護を放棄・拒否する」という理由で離婚を考えてしまうようです。
普段は仕事で忙しくしている夫からすれば、日中は妻に自分の両親の面倒を見てもらいたいものです。
しかし、介護から逃げるだけでなく、ちょっとした手伝いにも非協力的で拒否されると、全て夫がやらなければならなくなってしまうため困ってしまいます。
そのうち、両親を大切してくれない妻への愛情も冷め、両親のために自分の時間やお金を費やせるように離婚を考えるようになるのです。
⑥コミュニケーションの不足
義両親の介護についてのコミュニケーションが不十分な場合、お互いの希望や不安が伝わらず、不満や不信感が募ることがあります。
⑦経済的負担:
義両親の介護には経済的な負担が伴うことがあります。家計に影響を及ぼし、経済的な不安を招くことが離婚の要因になることがあります。
介護トラブルを回避するには?後悔しないための対策法
それでは、旦那の親の介護をしたくないと感じた際に、長男の嫁だけど介護拒否したいと感じた際のトラブルを回避するためにはどうすればいいのでしょうか。ここからは、後悔しないためにも対策法についてお話していきます。
きちんと話し合う
まずは、夫と義両親の介護についてきちんと話し合う場を設けましょう。
そのときに、「介護はしたくない」「老後の面倒は見たくない」とはっきり自分の意思を伝えることも大切です。
ただ、夫の嫁である手前、全く手伝わないというのは相手も納得してもらえないかもしれません。
そのため、金銭的な援助をする・どうしようもないときにできる範囲で手伝うなど、自分にできることを提示するようにしましょう。
また、義両親とその親戚とも要介護になる前に話しておくことが重要です。
誰がどのように介護するのか・施設の利用は検討するのか・予算はどのぐらいか…後悔しないように事前に決めておくほど心に余裕が持てます。
疲れる前にプロに任せる
先に少し触れたように、介護は意外と難しく、精神的・身体的に疲れてしまう人も少なくありません。
一般人がいきなりやろうとしても、簡単には上手くできません。
そこで、ホームヘルパーや行政の介護支援など、専門家の力を借りられるものがあれば積極的に利用しましょう。
プロであればトラブルが起きたときの対処法も熟知していますし、効率の良いやり方を見て学ぶこともできます。
ストレス防止!距離をおいて介護する
同居して介護をするとなると、24時間ずっと介護がまとわりついてしまうためストレスが溜まりやすくなってしまいます。
そこで、近所に住む程度にしておけばいざというときに駆けつけやすいですし、生活環境も分けられているので精神的にも休みやすくなります。
ただ、「近所ですぐ来れるでしょ」と召使いのように呼び出される可能性がないわけではありません。
そのため、遠方に住むことで介護での関わりやストレスを少なくするという手もあります。
義実家と自宅の距離も意識して介護のことを考えるようにしましょう。
介護ノートをつける
もし遺産トラブルが不安なのであれば、介護の記録を残しておくことがいいでしょう。
写真を取ったり毎日日記を付けたりすれば、自分がどのぐらい介護に時間を費やしていたのかがわかりやすくなります。
LINEのグループを使って、夫や義実家側の親戚と情報を共有するのもいいかもしれません。
このような記録があることで、遺産トラブルになったときにも証拠として出すことができます。
まとめ
以上、介護が離婚に繋がってしまう理由とトラブルを回避するための対処法でした。
介護は嫁が必ずしないとならない?
介護は何も嫁が必ずしなければならないというわけではありません。
後悔しないための介護の向き合い方とは?
金銭や施設など考慮しなければならないものが沢山あるため、後悔しないように事前の話し合いが肝心です。
また、その中でも夫に理解してもらうことが大切となります。
自分の主張や現状で困っていることをきちんと伝えて、協力してもらうようにしましょう。