離婚で父親は親権を取れる?母親が取りやすい理由を解説

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子どもがいる家庭で離婚をする場合、大きな問題となるのは養育費もありますが、まず子どもの親権なのではないでしょうか。親権は多くの場合母親が取るイメージがあるかもしれませんが、父親ももちろん獲得できます。有利な状況を作れば取れない理由はございません。

また逆に言うと母親が親権を取れない場合もあるということです。

今回の記事では、父親が親権を取れるケースにはどのようなものがあるのかその理由や、なぜ父親は親権が取りづらいのかを解説していきます。

また親権獲得のためには離婚に強い弁護士、親権に強い弁護士に相談する必要もあります。当サイトでも随時掲載してまいりますのでそちらも合わせてご参考ください。

親権と監護権の違い!まずは親権について事例とおさらい

親権は未成年の子どもを監護したり養育したりする権利や義務です。子どもの代理人として財産管理もします。

具体的には、子どもの住所を指定する「居所指定権」や、子どもに対してしつけをする「懲戒権」などがあります。

通常は親権を持つほうの親が子どもを育てますが、まれに親権を持つ親と「子どもを育てる監護権」を持つ親が異なるケースがあります。

監護権は親権の一部ですが「親権者が子どもの世話ができない」と判断された場合は、親権者と監護者が分かれます。

例えばひとつの事例として、財産管理は父親が適しているものの海外赴任をしているため子どもを育てられないという場合、親権者が父親で監護者は母親になることがあります。

夫が親権が取れない理由。不利な理由

離婚後親権を取るのは母親というイメージがある人もいることでしょう。

実際、親権を取れる父親は全体の10%強といわれているため、ほとんどの場合母親が獲得するには有利な現状があることは間違いありません。

なぜ父親が親権を取りづらく不利であるのかというと、子どもは母親に育てられたほうが良いという考えが根底にあるからだと考えられます。

その根拠としては、日本では多くの場合子どもが生まれてからある程度育つまで、多くの場合母親が近くで面倒を見ており、父親は大抵仕事で子どもと接する機会が少ないことが挙げられます。これが父親と母親との違いです。

また、子ども自身も父親よりは母親を選びがちで、子どもの意見も尊重されるということが大きいでしょう。

このような父親が不利な状況で、父親が親権を獲得できることは可能でしょうか。母親が取れない理由はあるのでしょうか。

父親が有利となり勝ち取るケース・有利にならないケース

父親が親権を取りづらいといっても、全く取れないわけではありません。

たとえば1つが虐待の問題です。

DV・児童虐待のケース

母親が親権を取るうえで虐待やDVなどをしている問題があり不利とされる場合や、父親側にきちんと子どもを育てられる環境が整っている場合には、父親に親権がいくことが往々にしてあります。

虐待とは暴力だけではありません。食事をとらせなかったりお風呂に入れなかったりすることなど、子どもを育てるのに不適当だと考えられる理由すべてが母親であっても不利であり該当します。

監護実績がポイント

また、親権には離婚する前から子どもをきちんと養育していた監護実績も重要です。監護実績は長ければ長いほうが良いですが、最低でも半年以上は必要だとされています。

妻が不倫・浮気した場合は?

よく誤解されがちですが、妻が不倫や浮気などをして離婚原因を作ったとしても、それと親権の問題はまた別です。

旦那さん側からしたら理不尽にも思えますが、ただ妻が不倫しただけでは、親権問題で父親が有利になるということはないし、母親が不利になるということはありません。

父親が高収入の場合

たまに「私は収入が多いから、こどもを幸せにすることができる」と感情的に主張してしまう方がいらっしゃいます。

しかし妻の浮気や不倫の問題と同じですが、夫が高収入を得ていたとしても、それによって親権問題で有利になるということは残念ながらありません。なぜなら離婚した際、父親は養育費を送る義務があるため、子供の経済的な面ではその収入を期待できるという理由もあります。

母親が軽い精神病でリストカットなどをしていた場合

精神疾患、いわゆる精神病は離婚の原因にもなりがちです。しかし母親が重度の精神病でない限りは、必ず父親が親権を獲得できるとはいえない状況です。

素人では判断が難しい状況の場合、現在の状況をしっかりとまとめて、親権争いに強い弁護士に相談してみる必要があります。

その他。子供の意志

一方で、監護実績がなくても、子どもが望めば父親が親権を獲得できて勝ち取るケースもあります。

子どもが小さいうちは子どもが父親と暮らしたいといっても母親に親権がいくことがありますが、小学校高学年くらいなら子どもの意思が尊重されるのは珍しくありません。子どもが15歳以上であれば、多くの場合子どもが望むほうに親権がいきます。

父親が親権を取るためにすべきこと・してはいけないこと

父親が「子どもの親権を本気で勝ち取るぞ、有利になりたい」と思うなら、先ほども申しました通り、まずは監護実績をきちんと積み、子どもをひとりでも育てられる環境を整え「普通の父との違い」を見せつけることが重要です。

母親に育児を丸投げするという態度では、親権を取るのは難しいでしょう。

子どもとどのくらいの時間一緒にいてあげられるか、子どもに対する深い愛情はあるかが、親権を争う際には考慮されます。経済的に余裕があるかどうかも親権獲得のためには大切な要素です。

多くの場合父親は経済的に有利ですが、母親は監護実績的に有利です。そこが課題となってくるわけです。母親の場合、離婚をすれば大抵元夫から養育費を得られるため、経済的余裕が多くなくても問題ないとされている事情もあります。

別居時の連れ去りはNG

少し前までは親権が欲しければ子供を連れて別居してしまうことが、離婚時に有利になった時代もあります。しかし現在は夫婦間で合意なく、子連れ別居をしてしまう場合は違法と認められがちです。

合意の上で、子連れ別居した場合は、子供と一緒に住む親が親権獲得で有利になりますので、別居する際はその点を注意しましょう。

また妻が違法な連れ去りをした場合は「子の引渡し審判で強制執行をする!【連れ去り】で知っておきたい法知識」のページもご参考ください。

父親でも獲得可能!弁護士相談も考え、調停や裁判へ

父親が親権を取りづらい日本の現状を考えると、親権獲得のためには相当の努力と戦略が必要とされます。

父親が親権を取りにくい大きな理由に、子どもと一緒にいる時間を確保する難しさがあります。親権を争う場合は、調停委員に「いかに自分のほうが子どもを育てるのに適しているか」違いをアピールすることが重要です。

家庭裁判所の判断基準は複雑で、親権調停や裁判における戦略を考えるには素人には難しくまた感情的にもなりがちです。専門家である離婚に強い弁護士などとの相談も必ず必要となってくるでしょう。

親権を勝ち取るためにも、まずは父親の不利となる面を補って調停員を納得させるために、離婚する前から有利となる養育環境を整えるなどの準備をしておくことが大切です。

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