離婚に強い弁護士の選び方|7つのチェックポイント【2023年版】
「離婚問題を弁護士にお願いしたいけれど、探し方や選び方がわからない…」
「離婚弁護士で有名なランキング上位の弁護士って、本当に良いの?」
以上のようなことを疑問に思う方も多いはずです。
大手の法律事務所にすべきか、近くにある個人事務所を選ぶべきか、知り合いのツテを探すべきかなど、どの選択肢が最適かに悩む方も多いことでしょう。
離婚問題は長期化するケースも多く、個別事情に応じた対応が必要であり、定型的に処理できないため弁護士も熱意をもって対応する必要があります。
そこで今回は、安易な評判・口コミやランキングに頼らない、離婚問題における失敗しない弁護士の探し方・選び方をご説明します。
どんな事務所にお願いすべきかから、参考にすべき指標や弁護士の力量の測り方までわかりやすくご説明します。

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目次
ポイント1:大規模事務所と個人事務所|どっちがおすすめ?
弁護士事務所の選び方がわからず、弁護士をインターネット上で探してみると、たくさんの数がヒットするでしょう。
まずは、「大規模な総合事務所と個人事務所のどちらを選ぶべきか」、弁護士の選び方から確認していきましょう。
①大規模事務所の選び方
弁護士事務所や法律事務所にお願いする場合、これまで一度も依頼や相談をしたことがない方の場合は、まず「大きくて有名な事務所」を選択肢に入れて探す方が多いかもしれません。
メリット
大規模事務所の魅力は、たくさんの弁護士を抱えていることです。
各法律問題に対応できる専門家が事務所内に在籍しているため、組織力を駆使して効率的な事件処理を行うことができます。
1人の弁護士だけが関わるのではなく、複数の人間がチームとして連携を取る体制が多いため、依頼者も安心してお任せできるというメリットがあります。
担当する弁護士が若手(経験不足)で、敏腕な弁護士でなかったとしても、有能なベテラン弁護士から助言を受けてチームとして最終判断を下すため、担当弁護士の力量に左右されにくいという利点もあります。
デメリット
依頼者からみて一番のデメリットは、応対が「事務的・機械的」になってしまう点です。
大規模事務所では「オペレーターによる電話相談→面談の予約→専門相談員に相談→弁護士に相談する」という流れが一般的で、システム化することにより効率的な運用を可能にしていますが、思いやりを込めた関心や人情が薄い場合があります。
またもうひとつのデメリットが「価格」です。個人の事務所よりもスタッフの経費がかかるため、価格が少し上がってしまう場合もあります。
ただし、大規模事務所でも最低ラインの価格で依頼を受けている場合もありますので、この点は実際に相談して費用の確認してみることをおすすめします。
②個人事務所の選び方
では、個人事務所にはどのような魅力がありどのようなデメリットがあるのでしょうか。
メリット
個人事務所の場合は、大規模法律事務所と比べ弁護士に相談する前に多くの人が介在することはありません。
予約の上で事務所に相談に行けば、弁護士が最初から最後まで話を聞いて、じっくり案件に取り組んでくれるケースが多いです。
事件について丁寧に1つ1つ受けていくため、しっかり弁護士に話を聞いてほしいという方には向いているかもしれません。
弁護士との相性が良ければ、大手と比べても遜色ないサービスを受けることが可能です。
デメリット
もっとも、1人の弁護士にじっくりと取り組んでもらうことから、「やりにくさ」を感じる方も稀にいます。
弁護士によっては、有能かつ敏腕であるけども、人柄にクセがある人もいるためです。
例えば、病院の医者でも、気さくな医者で接しやすいと感じる方もいれば、少し取っ付きにくい印象をもつこともあるでしょう。
また、もうひとつのデメリットとして、法律事務所の施設に「入りにくさ」を覚える方もいるようです。
個人事務所でもリラックスできる安心して相談しやすい環境を提供している事務所は増えていますが、昔ながらの法律事務所で入口が狭くて暗い・中の様子がわかりにくいなど、物理的・精神的に「相談しにくい」事務所は存在します。

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ポイント2:離婚問題の実績・数字は重要ではない?
弁護士や事務所の選び方として「実績や解決事件数」などをを参考にする方も多いでしょう。
しかし、これは本当に弁護士を選ぶ基準として適切なのでしょうか?
まず、弁護士がすべての法律分野に精通しているということは通常ありえません。
例えば、評判の良い弁護士であっても、特に注力している分野が「刑事事件や企業法務」の場合は、離婚問題には弱い可能性があり、不満の残る解決となる可能性があります。
離婚問題を依頼するのであれば、離婚問題を専門に多く取り扱ってきた弁護士を選ぶべきです。
失敗しない!実績数の「裏事情」
実は、実績や事件解決数などの数字やランキングを見るのはあまり意味があることとはいえません。
数字よりも「案件の内容」が大切だからです。
なぜなら、離婚の場合、たった1件の実績でも依頼を受けて事件を解決するまで半年〜1年、長い場合はこれ以上の年月をかけて離婚訴訟に取り組むこともあります。
そのため、多くの数を引き受けているからといいって、必ずしも優秀で経験の多い弁護士・敏腕な弁護士であるとはいえず、内容をみてしっかり取り組んでいるかという点が重要です。
またもう一つの実績数のワナとして失敗しやすいポイントは、大規模個人事務所は、端的に弁護士やスタッフの在籍人数が多いため実績が多くなりますが、個人事務所はそうはならないという点です。
実績数だけを比較するのはあまり良い比較とはいえませんので覚えておきましょう。
数字・ランキングより解決事例が大事
選び方を考える際に、実績で選ぶ場合は、数字やランキングよりホームページ上の解決事例を見てみましょう。
解決事例を豊富かつ丁寧に説明している事務所はおすすめです。
「離婚」という大枠の問題ではなく、以下のよう内容が解決事例に示されているといいでしょう。
- 相談内容
- どのような解決策を講じたのか
- 実際の結果はどのようなものであったか
- どのくらいの期間かかったのか
これらは依頼者の相談したい事情の参考となります。
とはいえ、事例として公開できる案件ばかりとは限りませんので、参考の一つとして考えておきましょう。

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ポイント3:外部での活動・書籍の執筆は評価すべき?|「誰向け」なのか
ある弁護士の本や記事を読んで「ぜひこの人にお願いしたい」と考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、この選び方は必ずしも適切とは言えません。
まず、本や記事、外部での活動実績をみることは問題ありませんが、それが「誰向け」に行っている外部活動なのかをチェックすべきです。
一般ユーザー向けに書かれた本や講演会、その他の外部活動は「宣伝」の要素が強いからです。
そのため、いくらわかりやすく説明しているからといって「離婚問題に本当に強い弁護士」とは限りません。
(もちろん一般の方に向けてわかりやすく説明できるのですから、依頼者に対してもわかりやすくアドバイスする能力があるという点のメリットはあります。)
特にややこしい案件の場合で「離婚分野にかなり精通している人が良い」と考えるなら、専門的な書籍を執筆している方を選びましょう。
一般ユーザーに向けてではなく、弁護士や法律関係者向けの本を執筆している弁護士、また専門家向けの講演会を開く弁護士はいます。そういった弁護士は実務にも精通している可能性は高いと言えます。
ポイント4:人を大切にする弁護士かをチェックする
ここからは、実際に面談したときにチェックすべき選び方をご説明します。
まず、重要なポイントとして、「人を大切にする弁護士か」という点が挙げられます。
具体的には「弁護士以外のスタッフ」に注目してください。
従業員が生き生きと働いている職場は、どんな業種でも良い職場です。
従業員を大切にしていない法律事務所は、依頼者に対しても誠実に対応しない可能性が実は多いのです。
皆が生き生きとしている事務所は、良いサービスを提供している可能性が高いです。事務所に無料相談に行ったときは必ずチェックしてみてください。
ポイント5:コミュニケーションを大切にする弁護士か
相談者の話に耳を傾けているか
最も基本的なことですが、相談者の話にきちんと耳を傾けているのかは重要です。
具体的な選び方として以下のポイントをチェックしてください。
- 相談者の話の腰を折らずに聞いてくれるか
- 自分の話に共感をしてくれているか
- 専門用語ではなく、わかりやすい説明か
- 対等な人間として扱っているか
知識と経験があっても、話を聞かない弁護士は全くダメです。依頼者の喜怒哀楽をしっかり聞かなければ、必要な事情を考慮し主張立証を行うことは難しいです。
そのため、「一方的に」「形式的に」話を進めてしまう弁護士は離婚に強い弁護士とは言えません。
明確な説明ができるか
依頼者・弁護士両方にいえることですが、良い部分も悪い部分もしっかりと説明することが適切です。
弁護士の説明では、以下の内容について明確な説明があるか確認しましょう。
- 事件の見通しの説明があるか
- 報酬基準に基づき、弁護士費用の説明があるか
- 正直に話してくれるか
離婚問題は、事件の内容等によって特に弁護士費用が変動する場合もあり、定型的に伝えにくい場合があります。
また、将来的な事情の変化や見通しなども正直に話してくれるかどうかもポイントです。
ポイント6:依頼人の意向に忠実な弁護士は良いか
大前提として、依頼者の希望に沿って案件処理を進めてくれることは大切です。
しかし、丸々依頼者の意思そのままというのも実はかなり問題です。というのも、内容によっては依頼者の利益にならないこともあるからです。
離婚に強い弁護士は最低でも以下のことができる人材であるべきです。
- 耳の痛いこと、デメリットもきちんと伝える
- その上で適切な対応策を講じる
- コミュニケーションがスムーズにとれる
勝訴の見込みや債権回収の見込みなど、依頼者の予想を下回ることはよくありがちです。現実をしっかり伝えた上で進めていくことが大切です。
依頼者から反感を買うこともあるかもしれませんが、イエスマンのような弁護士よりは結果的に良いことも多いので、依頼者の方もその点はご注意ください。
ポイント7:自分と相性のよい弁護士を選ぼう
弁護士を探し選ぶときに最終的に一番大切なのは、ランキングや実績、有名かどうかよりも「弁護士との相性」です。
実際に会って「横柄ではないか」「フットワークは軽そうか」「情熱を持って取り組んでくれそうか」など、人柄に対して抱いた印象が一番大切です。
離婚は長い戦いになりがちです。しっかりと最後まで使命感を持って引き受けてくれる離婚に強い弁護士を、失敗しないよう選びましょう。
なお、離婚に強い弁護士一覧は、下記をご参考ください。
また夫の「不貞行為の証拠」を確保したいけど、まだ確保できていないという方は、探偵へのご依頼もおすすめです。併せてご参考ください。

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