元夫の養育費未払いを徹底阻止!調停で強制執行・差し押さえまで

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養育費といえば、取り決め時だけではなく、支払い時にも揉めるイメージがあります。実際「いくらで毎月支払う」と決定したにもかかわらず、なかなかその取り決めを守ってくれないケースもあります。

元夫が未払い・不払いのような事態となった際に、受け取る側はどうすればよいのかという素朴な疑問が湧いてきます。

そこで今回は、養育費の未払いを阻止する対処法や、いわゆる強制執行や差し押さえについて解説致します。

滞納されたら、どうすれば良いか

離婚する際に未成年の子どもがいると、元夫に養育費を請求する取り決めをする場合が多いです。

ただし、必ずしも子どもが大学に入学し成人するまで、毎月お金を振り込んでもらえるかどうか分かりません。不払い・滞納となる可能性もあります。

時効で踏み倒される?

特別な条件を決めていなかった場合は、養育費の支払いは5年で時効となります。養育費を毎月、元夫が支払うルールが決まっていたにもかかわらず、未払いのまま5年が経過すると養育費は請求できなくなるのです。

滞納してた夫の踏み倒しなども考えられ、養育費がもらえない状況が発生します。

たとえば、2018年1月の養育費は2023年1月に時効が認められ、以降、1カ月が経過するごとに時効となる養育費の額は増えていきます。養育費の時効を防ぐには毎月の支払いを徹底してもらうほか、「時効援用」を確認するのもおすすめです。「時効援用」は、未払いの養育費に対して「もう時効が成立しているのではないか」と申し出ることです。

たとえ、未払いのまま5年が経過していても、時効援用が行われていなければ時効が認められないときもあります。

調停という手段

元夫婦間で養育費のルールを決めても、元夫が未払いを続けるようなら法的な手段に訴えてもいいでしょう。

養育費を滞納も踏み倒しもせず確実に支払ってもらうには、養育費調停がおすすめです。

不払い対策・増額も可能

調停は家庭裁判所で行われます。子どもの養育に「どれだけの費用がかかったのか」を明らかにし、元夫へと請求します。養育費の調停は

・「養育費の金額が元夫婦間だけでは決められない場合」
・「元夫が養育費の未払いを続ける場合」
・「養育費を増額してほしい場合」

などのケースで行うのが効果的です。離婚とほぼ同じタイミングで養育費のルールも決めておくと、後から滞納や踏み倒しのトラブルを招く可能性も減ることでしょう。

そのため、公正証書を作ってから離婚する夫婦も少なくありません。公正証書には養育費のほか、財産分与や親権などについて細かく条件が記載されています。

公正証書は法的な執行力が強く、万が一、元夫婦間でもめごとが起きそうなときにも公正証書の内容にしたがって解決が期待できます。公正証書は離婚届けより先に作成するのが無難です。

元夫の失業・生活苦・病気が発生した場合

公正証書を作成しても、元夫から養育費の支払いがストップする可能性はあります。たとえば、元夫が失業したり健康を害したりして支払い能力を失効してしまうと養育費を得られなくなってしまいます。

そこで、公正証書作成の際には保証人をつけておくのが有効な方法です。

保証人がいれば、元夫の支払い能力がなくなり滞納からの踏み倒しの可能性があっても、保証人に養育費を請求できます。公正証書に書かれた内容を確実に実現させるには、信用できる保証人が必要です。

ただし、保証人はリスクが高い役割のため、親しい人間であっても進んで引き受けてくれない傾向があります。また、保証人はどんなに元夫婦と関係が強い人物であっても本人の承諾なしにはつけられないので、選定は難航しがちです。

比較的、保証人になってくれる確率が高いのは元夫の両親でしょう。しかし、「養育費を肩代わりするかもしれないリスク」を引き受けてもらうからには、誠実な態度でお願いするように心がけたいところです。

給料・口座の差し押さえや強制執行も視野に入れる

どんなに待っても養育費が滞納され払われない場合は、差し押さえや強制執行に踏み切ってもいいでしょう。法の力を借りて強制的に養育費を払ってもらう行為には、抵抗を覚える元妻も少なくありません。

しかし、子どもの養育が滞ってしまったり生活苦におちいっていたりするようなら、覚悟を決めなければいけない場面もあるのです。

公証役場に行く

差し押さえや強制執行を行う際にはまず、公証役場にて公正証書の正本を発行してもらい、執行文をつけてもらいます。

そして、公正証書正本のほか、

・送達証明書
・資格証明書
・現在の住民票
・戸籍謄本

などを用意します。これらの書類をもとにして弁護士などの指導のもと、資料を作成して裁判所に提出すると強制執行がスタートです。

元夫の口座が差し押さえられたり、元夫の給料から無条件で養育費が差し引かれて振り込まれたりするようになります。

差し押さえや強制執行の請求は一度行うと、公正証書で決められた期間内はずっと適用されるのが基本です。養育費が払われないたびに面倒な手続きを行う心配はなく、子どもが成人するまで確実に養育費が手に入ります。

養育費の支払いでよくある問題

元夫の生活状況が安定していないと、養育費が定期的に支払われなくなる可能性があります。

また、本人にいくら支払いの意志があったとしても、重病を患ってしまったなどの理由があれば強制執行をかけても意味がありません。

強制執行とは「支払い能力のある人間」に対してのみ適用される法的手段だからです。ただし、強制執行を保証人に対してかけることは可能です。

元夫が支払い能力をなくし、保証人も支払いをしぶるようなら強制執行に踏み切ってもいいでしょう。

そのかわり、保証人もまた経済的に苦しいときには十分な養育費を支払ってもらえない恐れがあります。そのため、保証人になってもらう人物は「経済的に安定している」点が前提条件です。

「公正証書がないから、養育費不払いでOKだ」と言ってくる元夫もいます。しかし、書類がなくても養育費の請求は後になってから行えます。養育にかかった費用はしっかりと記録にとどめておきましょう。

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