離婚裁判|弁護士費用や期間など、押さえておくべきポイント

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夫婦生活が破綻していると親権や慰謝料について「最高裁まで争ってやる!」となりがちです。

実際は夫婦間で意見が対立して、親権や慰謝料で話が進まないときには、裁判の前に「調停」に進みます。これは、家庭裁判所へ離婚調停の申し立てを行い、間に入ってもらって、離婚の条件を話し合う制度です。ここで折り合いがつけば「調停離婚」の成立です。

もしそうならなかった場合、裁判に進むこととなります。

離婚裁判の条件

調停不成立になったときに、初めて「離婚裁判」を検討することになります。このような訴訟による離婚を「裁判離婚」と呼びます。離婚裁判を始めるにはいくつかの条件を満たさなければなりません。

1.家庭裁判所での調停が不成立であること
2.法律が定めた離婚原因(法定離婚原因)が認められること

です。

認められる離婚原因とは

上記の2つ目の離婚原因とは例えば

・配偶者以外との「不貞行為」
・「夫婦生活に非協力的」
・扶養義務を怠る「悪意の遺棄」
・相手が3年以上の「生死不明」状態や
・回復の見込みのない「強度の精神病」

などが主に「法定離婚原因」として認められます。

離婚裁判・弁護士の費用相場

裁判の諸経費(印紙代など)

一般的には、慰謝料を請求したり、財産分与を求めたりすることになりますので、金額に応じた所定の印紙代が加算されます。離婚のみを目的とする裁判の場合は、1万円程度で済みます。

また郵便切手代もかかります。これは、裁判所によって異なっており、例えば、東京地方裁判所なら6,000円程度です。

ここまでが裁判所へ納める費用となります。

これ以外に弁護士なしで自分で行う場合、証人や鑑定人を法廷に呼ぶための諸経費、例えば、交通費、宿泊費、日当なども必要です。

弁護士費用の相場(着手金など)

また、弁護士に依頼した場合、さらに追加の出費となり、80万~100万円程度が相場です。

内訳は次の通りです。

離婚裁判の依頼をする前に現状を話して、裁判の方針について助言をもらう際、30分5000円ほどの「相談料」が必要になります。依頼することが決まったら約20万~40万円の「着手金」を納めます。最後に、裁判が終了した際には「基本報酬」が約40万円、依頼者の希望する結果が得られた場合には、別途「成功報酬」が発生します。

離婚が成立すれば20万円程度、さらに慰謝料などが獲得できれば、その20%程度が相場でしょう。

本人尋問とはどのような制度&内容?

離婚裁判では、証人が必要とされるような重大な事由がない限り、証人尋問はなく「本人尋問」のみという場合が多い傾向です。

尋問時間は約1時間程度で、自分が依頼している弁護士からの質問があり、次に相手の弁護士から質問があります。

注意点

最後に、裁判官から質問されることもあります。尋問の際の鉄則は「聞かれたことだけに、正直に答える」というものです。話の流れ上、主張したいことが出てきて、気持ちが高ぶるとつい聞かれてもいないことをしゃべりだす性格なら注意してください。

このような態度は裁判官の心象を悪くすることがありますので、冷静な対応を心がけましょう。

なお、離婚裁判は公開裁判が基本、つまりだれでも法廷に入って傍聴することができます。実際の本人尋問の内容を知りたいなら、傍聴してみるのもおすすめです。

離婚裁判の判決と控訴について

離婚裁判が終了しても、流れですぐに離婚が成立するわけではありません。

まず、離婚を認める判決が下されて、その後2週間以内に相手方が和解せず「控訴」しなければ、判決が確定します。控訴とは、高等裁判所に対して、不服申し立てをすることです。

離婚裁判では、実際のところ控訴されることは少ない傾向といえます。なぜなら、状況を覆すような確実な新証拠(メールなど)が得られていない場合には、控訴自体が棄却されることが多いためです。

控訴して最高裁まで上告した場合、判決までの期間は?

また離婚裁判に1年程度かかるとして、もしも控訴するとさらに1年必要です。

さらに最高裁にまで上告するとさらに1年の追加となります。

控訴して裁判が長期化すると、費用や精神的な負担が増大するため、費用対効果を考えると控訴は現実的ではない、無駄だという判断が多くなることは当然といえます。

弁護士なしで離婚裁判を戦える?

離婚裁判は弁護士なしでも戦えます。しかし、勝つためには最終的な判決を下す裁判官を説得できるだけの専門的な法律知識と経験が不可欠です。

例えば、相手側が弁護士を雇っているにもかかわらず、自分には弁護士がいない場合は、明らかに不利な状況になります。

また裁判所の手続きも平日の昼間に期日が設定されることが多い傾向ですので、仕事を持っている場合は負担が大きいです。

つまり弁護士を雇うメリットは大きいということになります。ただ先述の通り、弁護士を雇うとそれなりの出費を覚悟する必要があります。

親権や慰謝料、財産分与で確実な和解や結果を求めるのなら、費用対効果を考えてプロに任せるほうが合理的決断といえるでしょう。

最高裁まで争わずとも確実な結果を出せる場合が多いはずです。

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