離婚で親権を獲得するには?有利に調停を進めるためのポイント

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離婚の際に発生する大きな問題の一つが親権争いです。

特に、調停を有利に運ぶためには、裁判所の基準に合わせて「自分が親権を持つにふさわしい」とアピールする必要があります。

そこで今回は親権の基本的知識と、経済的な面で不利な「専業主婦」が正しさをアピールするにはどうすればよいのか、ひとつひとつ解説します。

親権者の決め方

協議離婚の場合は夫婦間で親権者を決定します。収入状況や子供への愛情、生活環境などさまざまな条件を考慮してより相応しい方が親権者となります。ただし、夫婦が等しく子供に愛を注いでいるときは、協議によって親権者を決めることが困難な場合が多いです。

そこで、第三者に判断をあおぎ、法的な力のある決定を下してもらう夫婦も少なくありません。

これが

・「離婚調停」
・「親権調停」

です。多くの離婚では、離婚調停の一環として親権調停も行います。親権調停は家庭裁判所に届け出ることによって場がセッティングされます。

代理人を雇って調停を進めるパターンが一般的です。親権調停では夫婦双方の主張を聞いたうえで、裁判長がより親権者に相応しいと考える一方を指名します。

もちろん親権者を決定しないと、離婚も成立しません。

子どもの親権は何歳まで?

なお親権者の権利は何歳までなのかと言うと、子供が成人する年齢、20歳までは続きます。

大切なのは調停の「基準」を知ること

親権調停は協議離婚と違い、「感情」の占める比重が少なくなる場所です。

裁判所は「どちらが子供を愛しているか」という抽象的な要素で親権を決定するのではありません。「子供により良い生活環境を与えられるのはどちらか」を事実に基づいて見極めていきます。

そのため、親権調停では確実な証拠が大切です。

考慮されやすい事項

自分が親権者にふさわしいという根拠をできるだけ具体的に、証拠を提示しながら主張しましょう。

・収入状況
・住宅環境
・周りの協力

なども考慮に入る要素です。もしも自分が病気になるなどして子供の世話ができなくなったとき、代わりに世話をしてくれる人が周りにいると調停は有利に運びます。

「実家が近い」「親族が多い」などの環境は調停で忘れずに述べておきたいところです。また、弁護士から担当裁判官の傾向などを聞いておくのもいいでしょう。

親権と子供の意思

離婚ではよく子供が「お父さんとお母さん、どっちと暮らしたい?」という選択を迫られます。

この場合、子供の意思が親権調停でも証拠として扱われることはありえます。

親権調停は子供が幸せに暮らせる方法を探る場所であり、子供の意思は尊重されるのが原則です。ただし、あまりにも幼い子供だと離婚の意味がよくわからないまま、深く考えず「お母さんと暮らす」などと答えている可能性があります。

そこで、親権調停では精神的に発達していない子供の意思については決定的な基準としていません。

あくまで夫婦の主張と客観的事実をもとに親権を決定しています。「精神的に発達している」と認められるのは何歳かというと10歳前後ですが、目安に過ぎないため、10歳未満でも発言に一貫性のある子供の意思については重要視されます。

逆に、10歳を越えていてもまだ発言に幼さが残っているときには、判決への影響は少なくなります(つまり何歳までかは厳密には言えません)

親権争いで有利になるポイント・不利になるポイント

1.専業主婦は親権争いで不利か?

親権調停では「子供が不自由なく育てられる環境」を重視します。

そのため、働き手として収入を確保している夫の方に裁判所が肩入れするのではないかと、専業主婦は調停を不安視してしまいがちです。

しかしあくまで「収入」は親権者を決めるうえで大きな要素の一つではありますが、決定的とまでは言い切れません。

むしろ、幼い子供の親権をめぐる裁判であれば専業主婦が有利に進むケースもありえるのです。

幼い子供ほど親の保護を必要としていますし、親と一緒にいる時間は人格形成にも影響します。

・より子供とともに過ごせるであろう専業主婦
・忙しい夫

と比較した場合、親権者として専業主婦の妻のほうが的確だと裁判所は判断する場合も多いです。「自分のほうが家庭の経済面に貢献してきた」と主張する夫もいますが、経済的な貢献はどちらかというと、財産分与の割合を決めるための要素です。

■参考ページ
離婚する際の財産分与のポイントとは?

2.浮気・不倫をすると親権争いで不利になる?

たとえば女性が浮気などの不貞行為をしていて裁判所が「女性に離婚事由がある」と認めたなら、財産分与などでは不利になります。

しかし、それは「妻として悪い行動をした」と裁判所が判断しただけであり、母親としての適性まで否定されたわけではありません。

つまり親権争いは必ずしも関係がありません。女性側が不倫していたからといって、男性側が有利になるとは限らないのです。これは、「離婚問題」と「親権問題」が調停では切り離されて扱われるためです。

3.子供へのDV・暴力をしてると取り返しがつかない?

親権調停では「子供への悪影響」も争点になりえます。

子供にDVや暴力を振るっていたり、そもそも子供に愛情がなかったりする親に親権を与えるのは論外です。また子供に直接の危害が加えられていなくても、子供の人格形成に悪影響を与えると判断されれば親権調停で不利になります。

たとえば、夫から妻へのDVが離婚事由だったとします。基本的にこういった「離婚事由」は親権調停で重要視されませんが「子供に見せつけるようにして夫が妻を殴っていた」事実があれば、話は変わってくるでしょう。

■参考ページ
DV男の特徴と離婚したくない被害者女性の心理まとめ

小さな子供に母親が夫婦の争いで痛めつけられる姿を見せるのはトラウマにつながります。

父親としての資質に問題があるといわれても仕方がありません。また、父親が毎晩のように自宅へ人を呼んで騒いでいたなどの離婚事由でも、子供と一緒に暮らすようになってしっかりと教育を施せるかが疑われるでしょう。

弁護士がいると親権は獲得できる?

親権調停では弁護士をつけているとスムーズに主張を通せます。

そのため、弁護士がいると親権調停が有利になるのは事実です。弁護士をつけるメリットは「自分の主張を法律的に意味のある言い方に換えてくれる」点です。

どんなに気持ちのこもった言葉でも、親権調停では法的な正しさが求められています。法律のプロフェッショナルである弁護士なら、過去の事例などを引用してより親権調停の場に相応しい主張を提案してくれます。

また、経験の多さも弁護士を雇う際のポイントでしょう。弁護士は豊富な実績から「上手くいく調停」と「失敗する調停」を知り尽くしています。そのため、依頼人に「言ってはいけないこと」を注意し、「とるべき態度」をアドバイスしてくれるので、争いから一歩引いて、落ち着いて調停の場にいられます。

ぜひ一度調停・親権問題に強い弁護士にご相談ください。

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